医療事務員のブログ

若手医療事務員が日々感じたことを書き残します。

患者サポート充実体制加算には医療事務が重要?必要な研修について

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先日、保険医協会が発行している情報誌で、患者サポート体制充実体制加算の要件を満たせていなかったため、返還となった事例が公開されていました。

当院は何とか体制を整えていますが、今回の適時調査で見直しが必要となりました。

患サポの要件はどこまで厳しいものなのでしょうか?

今回は、患者サポート充実体制加算について書いてみたいと思います。

 

 

患サポ(患者サポート充実体制加算)について

では患サポの算定条件等を確認してみます。

 

患者サポート充実体制加算(入院初日) 70点

通知

(1) 患者サポート体制充実加算は、医療従事者と患者との対話を促進するため、患者又はその家族等(以下この項目において「患者等」という。)に対する支援体制を評価したもの であり、当該保険医療機関に入院している患者について、入院期間中1回に限り、入院初 日に算定する。なお、ここでいう入院初日とは、第2部通則5に規定する起算日のことを いい、入院期間が通算される再入院の初日は算定できない。
(2) 当該保険医療機関に相談支援窓口を設置し、患者等からの疾病に関する医学的な質問並 びに生活上及び入院上の不安等に関する相談について懇切丁寧に対応すること。
(3) 医療従事者と患者等との良好な関係を築くため、患者支援体制が整備されていること。
(4) 区分番号「A232」に掲げるがん拠点病院加算を算定している場合は算定できない。

 

入院患者について、医学的なことや生活に関する相談を受ける体制を整備していることで算定できる加算です。

病院として「利益」を得るだけでなく、患者さんへのサービスにつながるので、これからの病院経営には重要になってくるものだと思います。

 

施設基準

ではどのような体制を整備すればよいのでしょう。

施設基準を確認してみます。

 

(1)

 当該保険医療機関内に患者またはその家族(以下「患者等」という。)から疾病に関する医学的な質問並びに生活上及び入院上の不安等、様々な相談に対応する窓口を設置していること。 

担当部署を配置するということです。

適時調査では、窓口が配置されていることがわかる資料が求められます。

たとえば、組織図などで部署を示すことができればいいかもしれません。

あとは、院内の配置図で「ここで相談を受けています」と説明できるようにする必要があります。

 

(2) 

(1)における当該窓口は専任の医師、看護師、薬剤師、社会福祉士又はその他医療有資格者等が当該医療保険機関の標榜時間内のにおいて常時1名以上配置されており、患者等からの相談に対して相談内容に応じた適切な職種が対応できる体制をとっている必要がある。なお、当該窓口は区分番号「A234」に掲げる医療安全対策加算に規定する窓口と兼用であっても差し支えない。

今回の医療機関は、この部分で指摘を受けて返還となったようです。

この文章の中の「常時」という言葉がひっかけです。

 

標榜時間内、相談窓口に常に担当者が常駐している必要があります。

つまり、1時間、30分でも職員が居ない時間があれば完全にアウトです。

 

適時調査のラウンド時でも、相談窓口に行った時に担当者が不在だった場合もアウトです。「常時」配置されている必要があります。

 

出勤簿などで穴があれば、確実にその箇所を疲れますので、

勤務の状態は確認しておくべきです。

 

(3)

 (1)における相談窓口に配置されている職員は医療関係団体等が実施する医療対話仲介者の要請を目的とした研修を修了していることが望ましい。

(2)の勤務の調整が難しい場合、届け出の担当者に看護師が入っていたりするケースがあります。

 

医療有資格者が入っていると、どうしても勤務の都合がつかなかったり、急に呼び出されたりする可能性もあるので患サポの要件には向きません。

 

そこでこちらの「医療対話仲介者」の研修です。

この資格を持っていれば、事務員でも患サポの届け出を出すことが出来ます。

人件費も看護師よりは安いでしょうから、届け出を出すには事務員で固めたほうが賢いかもしれませんね。

医療対話推進者/日本医療メディエーター協会

 

(4) 

当該保険医療機関内に患者等に対する支援体制が整備されていること。なお、患者等に対する支援体制とは以下のことをいう。
ア 患者支援体制確保のため、(1)における相談窓口と各部門が十分に連携していること。
イ 各部門において、患者支援体制に係る担当者を配置していること。
ウ 患者支援に係る取組の評価等を行うカンファレンスが週1回程度開催されており、必要に応じて各部門の患者支援体制に係る担当者等が参加していること。
エ 各部門において、患者等から相談を受けた場合の対応体制及び報告体制をマニュアルとして整備し、職員に遵守させていること。
オ (1)における相談窓口及び各部門で対応した患者等の相談件数及び相談内容、相談後の取扱い、その他の患者支援に関する実績を記録していること。
カ 定期的に患者支援体制に関する取組みの見直しを行っていること。

しっかりとマニュアルを作成し、週1回の話し合いが行われている必要があります。

議事録等も作成し、相談記録も残しておきます。 

 

 

(5)

当該保険医療機関内の見やすい場所に、(1)における相談窓口が設置されていること及び患者等に対する支援のため実施している取組を掲示していること。
また、当該保険医療機関の入院患者について、入院時に文書等を用いて(1)における相談窓口について説明を行っていること。

 これは院内掲示規定です。

受付や待合などに、相談窓口の説明を掲示します。

これもラウンドで確認されました。

 

(6)

公益法人日本医療機能評価機構等、第三者の評価を受けていることが望ましい。

「望ましい」なので、

 ここは強制ではありません。

 

相談窓口の体制が肝

「常時担当者が配置されている」体制づくりがポイントです。

標榜時間内は体制を整備する必要がありますので、

20時まで標榜している場合は、20時まで職員を配置する必要があります。

 

 担当者を看護師や薬剤師等で届け出ている場合は、人員の配置が難しいケースもあると思います。

医療事務員や相談員の医療メディエーター研修を推進させることで、その問題は解決することができます。

 

  まとめ

患サポは1回の算定が70点ですが、入院料の加算点数です。

1回の算定点数は低く感じますが、入院患者数が多いほど点数も膨らみます。

ずさんな管理方法をしていて、返還を受けてしまってからでは遅いです。

 2年分返還!となった場合、かなりの金額になるでしょう。

体制の見直し、届け出の再確認は重要ですね。

施設基準適時調査マニュアル