医療事務員のブログ

若手医療事務員が日々感じたことを書き残します。

2018年診療報酬改定に向けて、病院経営はどうするべきか?

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2018年の同時改定、2025年を見据えた病院経営は進めているのでしょうか。

また、何をどうすればいいのかわからない。

どの項目を検討すればいいのかわからない?

そんな方は2016年度改定の情報から見返してみましょう。

既に、地域包括システム推進のための項目がありますので、そのあたりを重点的にチェックします。

 

 

ポイントは地域包括システム

 

2018年度にはテコ入れ、大幅増加が見込まれています。

このあたりを頭に入れて、2016年度の診療報酬改定情報を見てみます。

 

www.iryoujimu-blog.com

 

 

2016年度「地域包括ケアシステム推進のための取組の強化」

 

2016年度診療報酬改定で、「重点課題」としていた地域包括ケア推進と、医療機能の文化に関する資料です。(34~)

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000115977.pdf

医療介護連携の点数にどれだけ取り組めているかを確認です。

 

認知症に対する主治医機能の評価

認知症患者に対してのかかりつけ医機能についての体制を評価したものです。

 

認知症地域包括診療料 1,515点(月1回)

[算定要件]
下記の全てを満たす認知症患者
(1) 認知症以外に1以上の疾患を有する。
(2) 以下のいずれの投薬も受けていない。
① 1処方につき5種類を超える内服薬
② 1処方につき3種類を超える向精神薬
(3) その他の地域包括診療料の算定要件を満たす。

認知症地域包括診療加算 30点(再診料1回につき加算)

[施設基準]
下記の全てを満たす認知症患者
(1) 認知症以外に1以上の疾患を有する。
(2) 以下のいずれの投薬も受けていない。
① 1処方につき5種類を超える内服薬
② 1処方につき3種類を超える向精神薬
(3) その他の地域包括診療加算の算定要件を満たす。

それぞれ、地域包括診療加算、地域包括診療料の届出を行っていることが要件になっているため、そもそもそこからクリアできていない病院が多いようです。


地域包括診療料等の施設基準の緩和

地域包括ケア推進のため、かかりつけ医の普及を目的に施設基準の要件が緩和されます。

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2016年度の診療報酬改定でも、若干の要件緩和がされましたが、

これでもなかなか届出数は伸びず、かかりつけ医機能の普及とまではいきませんでした。

2018年度の改定では、さらに緩和が見込まれますね。

 

小児かかりつけ医の評価

小児についてもかかりつけ医機能を推進しています。

 

(新) 小児かかりつけ診療料

1 処方せんを交付する場合
イ 初診時 602点 ロ 再診時 413点
2 処方せんを交付しない場合
イ 初診時 712点 ロ 再診時 523点

[施設基準]
① 小児科外来診療料を算定している保険医療機関であること。
② 時間外対応加算1又は2の届出を行っている保険医療機関であること。
③ 小児科又は小児外科を専任する常勤の医師が配置されていること。
④ 以下の要件のうち3つ以上に該当すること。
a. 在宅当番医制等により初期小児救急医療に参加し、休日又は夜間の診療を月1回以上実施
b. 市町村を実施主体とする乳幼児の健康診査を実施 c. 定期予防接種を実施
d. 過去1年間に15歳未満の超重症児又は準超重症児に対して在宅医療を提供 e. 幼稚園の園医又は保育所の嘱託医に就任


特定集中治療室等における薬剤師配置に対する評価

チーム医療の観点から、治療室に薬剤師が配置され、薬剤業務を実施することを評価したものです。

(新) 病棟薬剤業務実施加算2  80点(1日につき)

[主な算定要件]
① 病棟薬剤業務実施加算1の届出を行っている保険医療機関であること。
② 救命救急入院料、特定集中治療室管理料、脳卒中ケアユニット入院医療管理料、小児特定集中治療室管理料、
新生児特定集中治療室管理料又は総合周産期特定集中治療室管理料を算定する治療室において、専任の薬剤師を配
置し、病棟薬剤業務を実施していること。

 

チーム医療についての評価は重要視されているようです。


栄養サポートチームの評価(歯科医師と連携)

栄養サポートチーム加算(週1回)
(新) 歯科医師連携加算 50点

入院基本料加算の栄養サポートチーム加算に、歯科医師が参加し、当該チームとしての診療に参加した場合に算定できます。

 

病院内だけでなく、院外の歯科医師と連携することで算定することができます。

チーム医療も、院外との連携も評価されています。

特に、歯科との連携については、できるようなら見直しておいた方がよさそうです。


周術期口腔機能管理等の医科歯科連携の推進

周術期口腔機能管理後手術加算 100点 → 200点 【医科、歯科点数表】

悪性腫瘍手術等の前に、歯科医師が口腔機能管理を実施した場合に算定できます。

手術の加算として算定するものです。


栄養食事指導の対象及び指導内容の拡充

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退院支援に関する評価の充実

退院支援については、内容は濃いです。

積極的な退院支援と、他医療機関や介護保険サービスとの連携を評価した項目です。

退院支援がうまくできていないと、地域包括ケア病棟の病床管理も上手くいきませんし、今後の地域包括ケアシステムにはついていけないのではないでしょうか。

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医療機関間の連携と退院支援に向けた評価の充実

医療と介護の連携、入院から在宅への移行に関する評価が見直され、2016年には+改定となっていました。

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退院直後の在宅療養支援に関する評価

(新) 退院後訪問指導料 580点(1日につき)
(新) 訪問看護同行加算 20点

[算定要件]
① 対象患者:別表第8又は認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅲ以上※
※要介護被保険者等及び看護師等が配置されている特別養護老人ホーム・指定障害者支援施設等の入所者(ただし保険医
療機関を除く。)も算定可能とする。
② 算定回数:退院後1か月以内に限り、5回を限度として算定する。
③ 在宅療養を担う訪問看護ステーション又は他の保険医療機関の看護師等と同行し、指導を行った場合に
は、訪問看護同行加算として、退院後1回に限り、所定点数に加算する。

在宅に帰った後の患者の中で、在宅医療が必要な患者については、退院直後の一定期間、退院支援や訪問看護ステーションとの連携のために、入院していた医療機関から行う訪問指導について評価がされています。

 

医療と介護の連携の点数にどれだけ取り組めているか?

200床未満の中小病院は、地域包括診療料(認知症含)と地域包括ケア病棟の届出
外来と入院ともに地域包括ケアシステムの基幹となります。
「地域包括」冠を獲得し経営安定へ向けていきたいですね。

さらに重要なのは、医療相談員(ソーシャルワーカー)MSW。
2018年は「退院支援加算1」(600点)未算定病院には厳しい改定になります。
地域包括ケア病棟・回復期リハビリ病棟でも算定OKの加算1ですが、
DPCケアミックス病院にとって医療介護の連携を進めるためには「退院支援加算1」は避けられないといえます。

病棟の看護師についても、

退院後訪問指導料(580点)算定で退院後も安心できる病棟体制が求められます。
地域の訪問看護ステーションと連携した医療介護連携が重要です。

リハビリテーションについても、維持期リハビリテーションの問題があります。
現状は、目標設定等支援・管理料の算定で10%減を回避できますが、
2018年は20%減になる可能性もあります。

病院として、医療と介護の連携を推し進める、維持期リハビリテーションへの対策はどうしていくのは、検討していく必要があります。

 

まとめ

まだまだ診療報酬改定の情報については検討をされている段階ですが、

2016年度の改定情報を見ながら考えると、ある程度の予測は立てられそうです。

自分の病院がどの程度まで着手できており、どんな対策をとっていけるのか。

地域包括ケアシステムに飲み込まれない病院経営ができるのか、ということですね。