医療事務員のブログ

若手医療事務員が日々感じたことを書き残します。

横断的事項その3!診療報酬の業務効率化は具体的にどうなる?

「仮想化都市(フォトモンタージュ)仮想化都市(フォトモンタージュ)」のフリー写真素材を拡大

横断的事項その3!診療報酬の業務効率化は具体的にどうなる?

9/27、中医協の資料が公表されました。
横断的事項の内容は、診療報酬に係る業務の効率化についてです。

 

中央社会保険医療協議会総会審議会資料 |厚生労働省


果たしてどこまで手が加えられるのか。
具体的にどのように変わっていくのか、まとめてみたいと思います。

検討されている課題について

課題については、細項目7つの項目について検討がされる予定になっています。
項目の紹介と、具体的な対応案について紹介します。

■診療報酬に係る事務の効率化・合理化

・施設基準の届出項目や手続き等は、更に合理化する余地がある。告知や通知等の記載に曖昧な部分があり、算定可否の判断に苦慮する場合がある。
・入院診療計画書等の各種様式の内容や必要性について精査が必要。入力の手間が事務負担につながっている。
・レセプトの摘要欄にフリーテキスト形式で記載するものや、レセプトに別途資料を添付しなければならないものがあり、現場の負担となっている。


■診療報酬に係る情報の利活用の推進

・レセプトに患者の住所情報がない。
・診療行為コードが実臨床に即したコード体系になっていない。
・傷病名や診療行為の選択が統一されていない。国際的に標準化された用語や分類を参照したマスター等の整備・普及が重要。
・診療実績データの形式が様々で分析が容易でない。データ提出様式は主に急性期入院医療を中心とした項目となっており、急性期入院医療以外の医療内容の分析が難しい。

 

以上の課題が挙げられていますが、具体的な対応策についても検討されています。

 

具体的な対応策について

○診療報酬に係る事務の効率化・合理化

 

・施設基準の届出項目や手続き等は、更に合理化する余地がある。告知や通知等の記載に曖昧な部分があり、算定可否の判断に苦慮する場合がある。

 

平成30 年度診療報酬改定の具体的な内容を見据えながら、改定に向けて検討を進め、施設基準の届出項目や手続き等について、届出の省略や手続きの簡素化など、さらなる合理化を進める。
30 年度以降の改定においても、継続的に効率化・合理化を図っていくとともに、施設基準の届出や報告・受理通知等のオンライン化について、対応を進めていく。

施設基準の届出等の手続きについて簡素化される可能性があります。
今後、厚生局との手続きが効率化され、オンラインで報告ができるようになれば、
郵送で送ったり、わざわざ足を運んで届出書を持って行ったりする必要がなくなり、
非常にスピーディになります。
データで送ることで、厚生局側でも管理がしやすいのではないでしょうか。

 

・入院診療計画書等の各種様式の内容や必要性について精査が必要。入力の手間が事務負担につながっている。

 

様式に記載を求めている診療情報は、診療録等に既に記載されているものもあるため、診療録等において既に得られる情報は簡略化可能な旨を示す。
基準の当否を判断するためには、同一の手法や指標で評価する必要があるが、評価そのものの頻度を減らしたり、評価に必要な情報を他のデータから得るなど、当該評価のための測定の簡略化を検討する。


使用している各種様式について、他で既に記載されているものについては省略しようということです。
どこまで手が加えられるかは解りませんが、入院診療計画書は適時調査などでも指摘事項が多い項目なので、大幅な変更はないような気がします。

 

・レセプトの摘要欄にフリーテキスト形式で記載するものや、レセプトに別途資料を添付しなければならないものがあり、現場の負担となっている。

 

レセプトの記載事項は、基本的に、算定要件を満たすか否かを判断するためのものであるが、留意事項通知等で算定可能な場合が明示(列挙)されているものがあるため、該当するものを選択して記載することとするなどの見直しを行う。


レセコメントの現場負担についても検討されています。
フリーコメントで長々と入力するのではなく、通知等で算定可能な場合が書かれているものに関しては、その文言を記載するようになります。


以下は例です

 

例:C102 在宅自己腹膜灌流指導管理料
【現行の記載要領通知】
1月に2回以上在宅自己腹膜灌流指導管理料を算定した場合は、「摘要」欄に回数及
び必要と認めた理由を記載(中略)すること。


【見直し案】
「在宅自己腹膜灌流指導管理料」については、留意事項通知において、2回以上算
定できる場合としてア~オが規定されているため、必要と認めた理由の記載につい
ては、当該ア~オの中から該当するものを選択して記載することとする。


<留意事項通知>
C102 在宅自己腹膜灌流指導管理料
(1)「注1」の「頻回に指導管理を行う必要がある場合」とは、次のような患者に
ついて指導管理を行う場合をいう。
ア 在宅自己連続携行式腹膜灌流の導入期にあるもの
イ 糖尿病で血糖コントロールが困難であるもの
ウ 腹膜炎の疑い、トンネル感染及び出口感染のあるもの
エ 腹膜の透析効率及び除水効率が著しく低下しているもの
オ その他医師が特に必要と認めるもの

レセプトの添付資料についても、レセプトの記載事項と同様、内容の精査を行い、算定要件を満たすか否かの判断にあたり不必要な添付資料は廃止する又は添付を廃止してレセプトへの記載とするなどの見直しを行う。


レセプトの添付書類についても同様に見直しが入ります。

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000178768.pdf

 

○診療報酬に係る情報の利活用

 

 ・レセプトに患者の住所情報がない。

 

利活用の内容と入力側の負担等を考慮しつつ、レセプトに患者の住所地の郵便番号(7桁)及び氏名のカタカナ記載を求める。
なお、医療機関やシステム等への影響を確認した上で、必要に応じ、一定の経過措置期間を設ける。

システムベンダーが対応できるかどうかですね。

 

 ・診療行為コードが実臨床に即したコード体系になっていない。

 

日本国内で広く受け入れられ活用されている外保連手術試案の手術の基幹コード7桁(STEM7)を、現在のK コードの再編に活用可能かを検討する。
平成30 年度改定では、データ提出加算で提出を求めているデータにおいて、K コードにSTEM7を併記する欄を設け、データを収集する
その後、平成30 年度以降、STEM7の入力状況、K コードとSTEM7の対応関係、報酬算定への影響等を確認・整理しつつ、再編の手順等について具体的な対応を検討する。


臨床に即したコード体系に変更するようです。
手術コードのKコードに外保連手術試案の手術のコードを併記するらしいです。

※外保連手術試案の手術分類コードSTEM7 は、操作対象部位3 桁、基本操作2 桁、手術部位への到達法1 桁、アプローチ補助器械1 桁の7 桁を連結したものである。

7桁のコード?国際的に使用されいているICD-9CMとはまた違うようですが、
なぜそんなにややこしいことをするのでしょう。。
ICD-9CMでは臨床に即していないのでしょうか?

 

 ・診療実績データの形式が様々で分析が容易でない。データ提出様式は主に急性期入院医療を中心とした項目となっており、急性期入院医療以外の医療内容の分析が難しい。

 

診療実績データの提出内容について、回復期や慢性期の入院患者に有用なデータの追加を検討する。併せて、既存の提出内容で重複があれば片方を省略するなどの合理化も行う。なお、入院医療等調査・評価分科会におけるデータ提出加算に関する議論も踏まえて検討する。
新たに追加するデータの内容や対象等に応じて、一定の経過措置期間を設けることも検討する。


データ提出加算で提出している実績データは、急性期の入院医療でデータがの収集が始まりましたので、主に急性期のデータが含まれています。
今後は、回復期や慢性期の病棟にも診療実績データの提出が拡大していきます。
新たに項目を追加するにしても、一定以上の病床規模の病院でないと人員的に対応が困難な場合がありますので、病床規模で経過措置を設ける可能性がありますね。

  

まとめ

医療機関や審査支払基金等の関係者への影響や負担を考慮しながら、2018年度以降の改定においても継続的に対応をすすめることとする。

 

特に
・ 施設基準の届出や報告・受理通知等のオンライン化
・ レセプト様式の見直し
・ 診療実績データのさらなる利活用の推進

 

この項目については2018年改定以降、さらなる見直しが行われます。
病院としては、作業軽減になるのかなと思います。