医療事務員のブログ

若手医療事務員が日々感じたことを書き残します。

内視鏡検査とピロリ菌検査の間隔が空いても保険適用になる?

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今回、胃カメラを施行してからピロリ菌の検査をするまでに期間が空いていた患者さんがいたため、「これは保険適用になるのか?」という問題が浮上しました。
ピロリ菌の検査をするにあたっては、保険適用となる場合には留意する事項がありますので、調べてみることにしました。

 

 

ピロリ菌の保険適用条件

対象患者 

①内視鏡検査又は造影剤検査において胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の確定診断がされた患者
②胃MALTリンパ腫の患者
③突発性血小板減少性紫斑病の患者
④早期胃癌に対する内視鏡治療後の患者
⑤内視鏡検査において胃炎の確定診断がされた患者(急性では認められず、慢性、萎縮性など)

①~⑤にあてはまる患者で、ヘリコバクターピロリの感染が疑われる患者であるかどうかです。

この第一条件を突破しなければ、保険適用となりません。

レセプト請求の注意としては、

・内視鏡検査等で確定診断した際の所見・結果を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること

・健康診断として内視鏡検査を行った場合には、診療報酬明細書の摘要欄にその旨を記載すること

と書かれていますので、
コメントを書いておく必要がありますね。

 

感染診断

 

感染診断については、いずれか1項目のみ算定できます。

① 迅速ウレアーゼ試験
② 鏡検法
③ 培養法
④ 抗体測定
⑤ 尿素呼気試験
⑥ 糞便中抗原測定

1つが陰性だった場合、異なる検査方法で再検査を行う場合は1項目に限って算定できます。


点数本、疑義解釈を確認しましたが、
内視鏡からピロリ菌検査までの間隔が空いた場合の取り扱いについては明記されていませんでした。

 

厚労省の通知には、

8 その他
ヘリコバクター・ピロリ感染の診断及び治療については、関係学会よりガイドラインが示されているので参考とすること。

とありましたので、
関係学会のガイドラインを確認することにしました。

 

ガイドラインを確認しよう

 

ガイドラインを確認すると、以下のような記載がありました。

Q.内視鏡検査とピロリ菌感染診断検査の期間が空いたことで何か影響があるのですか?
A.保険診療では、内視鏡検査によりヘリコバクターピロリ感染胃炎が疑われた際、ピロリ菌感染を診断することになっています。日本消化器病学会としての見解では、内視鏡検査とピロリ菌感染の確認の間は6か月以内とされています。
それ以上期間が空いている場合は,再度内視鏡検査を行い、胃癌のスクリーニングとピロリ菌感染診断を行うべきです。ピロリ菌が胃癌の原因菌であることを考慮すると,内視鏡的にピロリ菌感染が疑われた場合、感染診断までに年余にわたる空白が出来ることは望ましくありません。
※引用 [日本消化器学会]

 

6ヶ月という期間が、学会の見解のようです。
もう少し調べてみると、保険医協会のQ&Aも見つけました。

Q.5内視鏡検査の実施時期はいつの時点のものまでが有効か?
A.5定めはないが、日本消化器病学会では6カ月以内が有効との見解を示しており、6カ月を超えている場合には再度の内視鏡検査の実施を推奨している。主治医の判断において、1年以内の内視鏡検査であれば有効とする見解もある。
※引用 [愛知県保険医協会]

 

こちらも、学会の意見を参考に、6カ月をベースにして主治医の判断において1年以内の内視鏡検査であれば有効とする場合もあるようです。

まとめ

 

学会の見解によると6カ月以内の内視鏡検査であれば、有効としているようです
学会の推奨=保険適用可能というわけではないので、主治医の判断をレセプトに明記しておく必要がありますね。